専門用語はひかえめに

 ジャズはスタイル、ジャンルに関する専門用語が多くある。ニューオリンズ・ジャズ、スイング・ジャズ、ビバップ、クール・ジャズ、ハードバップ、モード・ジャズ、ソウル・ジャズフリー・ジャズフュージョン、ヒップホップ・ジャズなど、他にもメインストリーム・ジャズ、ストレートアヘッド・ジャズ、コンテンポラリー・ジャズなどの言い方まである。おいおい、なんてこったい。
 たとえば、「ハードバップから派生するソウル・ジャズやモード・ジャズの要素もあるアーティストの登場」、こんな一文から始まる解説に出くわせば、即座に読む気をなくすだろう。イージーな専門用語の使用は避けてほしいものだ。
 大編成オーケストラの「スイング・ジャズ」、小編成の「モダン・ジャズ」。大きく分ければこの二つに分けられるんだから、これくらいでいいのでは。コードの種類を含め、専門用語だらけの文章を見ると、一体誰に読んでもらいたくて書いているのだろうと首をかしげてしまうのだ。想像だけど、文章力のある人ほど、専門用語を使わないような気がする。音楽の特徴を説明する段階で、ある程度のジャンル分けは必要になってくることはあるとは思うけれど、何よりも、そのアーティストの個性や独自のものを解説してほしいものである。
 専門用語の使用はひかえめでお願いします。

 

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▲モダン・ジャズの生みの親チャーリー・パーカー